アーク株式会社はLICC系・CGO系に分類される家賃保証会社です。一般社団法人 全国賃貸保証業協会(LICC)の加盟社です。加盟社どうしで、家賃の立て替え履歴を共有しています。この記事では、審査で何が見られるのか、どういう人が候補になりやすいのかを整理します。
アーク株式会社の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | アーク株式会社 |
| 系統 | LICC系・CGO系 |
| 加盟団体 | 一般社団法人 全国賃貸保証業協会(LICC) 全国保証機構(CGO) |
| 本社所在地 | 岩手県盛岡市中ノ橋通2-8-2 |
| 公式サイト | http://www.ark-net.co.jp/ |
| 個人信用情報の照会 | 未確認(この系統は照会しない会社が中心です) |
| 国土交通省への登録 | あり(国土交通大臣(2)第30号) |
| 認定家賃債務保証業者 | 認定あり(全国12者のうちの1社) |
国土交通省の登録業者です
家賃債務保証業者登録制度は、一定の要件を満たす業者を国が登録して公表するしくみです。登録には、暴力団員等の関与がないこと、純資産額1,000万円以上の財産的基礎、法令遵守の研修の実施、内部規則・組織体制の整備などが求められます。登録事業者数は123者(令和8年8月13日時点)です。
この会社は、国が認定した「要配慮者が使いやすい保証会社」です
2025年10月に施行された改正住宅セーフティネット法で、認定家賃債務保証業者という制度ができました。国土交通大臣が、住宅の確保に配慮が必要な人(高齢者、障害のある人、子育て世帯、外国人、低額所得者など)にとって使いやすい保証会社を認定するものです。
この会社は、その認定を受けています。全国で12者しかありません。
認定を受けるには、次のことが求められます。
| 認定の基準 | 入居者にとっての意味 |
|---|---|
| 居住サポート住宅に入居する要配慮者の保証を、正当な理由なく断らない | 属性を理由に門前払いされにくい |
| 緊急連絡先を親族などの個人に限定しない(法人でも可とする) | 頼れる親族がいなくても、支援団体などを立てられる |
| 保証人の設定を条件としない | 連帯保証人を用意できなくても契約できる |
「頼れる親族がいない」人にとっては、ここが決定的です
保証会社の審査でいちばん多い行き止まりが、緊急連絡先を誰にも頼めないというものです。認定業者は、緊急連絡先を個人に限定しないことが認定の条件になっています。
親族と縁が切れている、身寄りがない、という事情がある場合は、申し込む前に「この会社は認定家賃債務保証業者ですよね。緊急連絡先を法人でお願いできますか」と不動産会社に確認してください。居住支援法人に緊急連絡先を引き受けてもらえる場合があります。
ただし、認定を受けていることと、審査が甘いことは別です。認定は「門前払いをしない」「保証人を条件にしない」ことを約束するもので、支払い能力を見ないという意味ではありません。
LICCとCGOの両方に加盟しています。LICCの共有データベースを参照できる立場にあるため、過去にLICC加盟社で家賃を立て替えられている場合は、その履歴が見られると考えてください。
この会社の審査で見られるもの
LICC系としての面
LICC系でいちばん重要なのは、加盟社間で代位弁済情報を共有するデータベースがあることです。
代位弁済とは、入居者が家賃を払えなかったときに、保証会社が大家さんに立て替えて払うことをいいます。この履歴が、LICCに加盟している他の会社からも見えます。
記録は5年間残ります
共有される情報には、氏名・生年月日などの基本情報と、保証の履歴、代位弁済の残高が含まれます。保証委託契約が終了してから5年間、データベースに残ります。滞納を払い終えた時点からではなく、契約が終わってから5年です。
一方で、個人信用情報(CIC・JICC)は照会しない会社が中心です。クレジットカードの事故情報があっても、賃貸で滞納したことがなければ、この系統には可能性があります。
CGO系としての面
CGO系は、LICCのような加盟社間の共有データベースの運用が公表されていません。編集部が確認できた範囲では、CGOについて「代位弁済情報を加盟社で共有する」という記載は見つかりませんでした。
そのため審査は、各社が独自に定めた基準で行われます。中心になるのは次の点です。
- 申込書の内容(勤務先、雇用形態、収入)
- 家賃と手取り収入のバランス
- 緊急連絡先の有無と、その人との関係
- 本人とのやりとり(電話確認の受け答えを含む)
ここが「LICCで落ちた人」の可能性になります
LICC加盟社で家賃を立て替えられた履歴があっても、その情報がCGO系に自動的に渡るしくみは確認できていません。LICC系で断られたなら、次に当たるのはCGO系です。
過去の実績より、いま置かれている状況を見てもらいやすい系統でもあります。若い人や転職した直後の人が候補になりやすいのは、そのためです。
審査で不利になりやすいこと
LICC系の面から
LICC系で決定的に不利になるのは、ただ一つです。
過去にLICC加盟社が保証した物件で、家賃を立て替えられたことがあるかどうか。
これは、どの加盟社に申し込んでも同じように見えます。1社で断られたから別のLICC加盟社へ、という進め方は、この系統に関してはうまくいきません。
逆に言えば、信用情報に傷があっても、賃貸の滞納歴がなければ不利にはなりません。信販系で落ちた人がここで通ることは、実際によくあります。
CGO系の面から
CGO系は会社ごとの基準の差が大きいため、系統としてひとくくりに「これがあると落ちる」とは言えません。同じCGO系でも、A社で断られてB社で通ることは起こります。
そのうえで、どの会社でも共通して不利にはたらくのは次の点です。
- 緊急連絡先が立てられないこと。連帯保証人ではなく、万一のときに連絡がつく親族などが求められます
- 家賃が手取り収入の3分の1を大きく超えていること
- 申込書の内容と、電話確認で答えた内容が食い違うこと
「共有がない」は「審査がない」ではありません
加盟社間で情報が共有されていないことと、審査が甘いことは別の話です。各社は自社の過去の取引履歴を持っています。同じ会社で一度トラブルになっていれば、その会社では当然不利になります。
アーク株式会社が候補になりやすい人
- 信販系で断られたが、家賃は遅れずに払ってきた人
- クレジットカードやローンに事故情報があるが、賃貸のトラブルはない人
- 収入は安定しているが、過去のカード延滞が引っかかっている人
- LICC加盟社で滞納した履歴があるが、信用情報そのものには問題がない人
- 転職した直後で、勤続年数が短い人
- 若年層で、まだ収入の実績が積み上がっていない人
- 信販系とLICC系の両方で断られた人
逆に、次に当てはまる場合は、別の系統を先に当たったほうが早く決まります。
- 過去5年以内に、保証会社に家賃を立て替えられたことがある人
- いま滞納中で、保証会社への支払いが残っている人
- 緊急連絡先を頼める人がまったくいない人
- 家賃が手取りに対して明らかに高すぎる人
保証会社は自分で選べるとはかぎりません
実際に使われる保証会社は、物件の管理会社が指定することがほとんどです。物件を探す段階で、不動産会社に「この物件はどこの保証会社が入りますか」と先に聞いてください。それだけで無駄な申し込みが減ります。
申し込み前にそろえておく書類
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 収入を示すもの(源泉徴収票、直近3か月分の給与明細、課税証明書のいずれか)
- 緊急連絡先の氏名・住所・電話番号・続柄。事前に本人へ承諾を取っておく
- 収入証明が弱い場合は、預金通帳のコピー(残高と、直近6〜12か月の入出金の流れが見えるページ)
- 自営業・フリーランスの場合は、確定申告書の控え(直近2期分。受付印または受信通知が付いたもの)
- 転職・就職が決まっている場合は、内定通知書または雇用契約書
- 外国籍の場合は、在留カードの表裏とパスポート
費用について
アーク株式会社の初回保証料と更新料は、編集部が確認できた範囲では公表されていません。保証料は物件や管理会社との契約内容によって変わるため、申し込む前に、次の4点を書面で確認してください。
| 確認すること | そのまま使える聞き方 |
|---|---|
| 初回保証料 | 「月額総賃料の何パーセントですか」 |
| 更新料 | 「年に1回ですか、2年に1回ですか。いくらですか」 |
| 総賃料の範囲 | 「管理費・共益費・駐車場代は含まれますか」 |
| 支払方法 | 「口座振替ですか、コンビニ払いですか、カード払いはできますか」 |
2年住むつもりなら、2年分の総額で比べてください。初回が安くても更新料が高い、という組み合わせは珍しくありません。
相場
一般的な相場は次のとおりです。この会社がこの範囲にあるとはかぎりませんが、提示された金額が相場から大きく外れていないかの目安にはなります。
| 費用 | 相場 |
|---|---|
| 初回保証料 | 月額総賃料の50〜100%(審査上のリスクが高いと判断されると80〜100%寄り) |
| 月額保証料(毎月かかる場合) | 総賃料の1〜2% |
| 更新保証料 | 1万円前後。1年ごとが一般的 |
初回保証料が安いかわりに毎月の保証料がある、という料金体系もあります。初回だけで比べないでください。
アーク株式会社で通らなかったときの次の手
LICC系で断られた理由が共有データベースの記録である場合、他のLICC加盟社に申し込んでも結果は変わりません。系統を変えてください。
- CGO系 — 全国保証機構の加盟社です。LICCのような加盟社間の共有データベースは運用が公表されていないため、LICCでの記録がそのまま持ち込まれるとはかぎりません
- 独立系 — 自社の基準だけで判断します
なお、滞納した分が残っているなら、まずそれを片づけることが最短の道です。記録が消えるのは契約終了から5年ですが、残債があるかないかで各社の判断は変わります。
滞納しても、保証会社は勝手に部屋から追い出せません
保証会社を使うと決めた人が知っておくべきことが、ひとつあります。
2022年12月12日、最高裁判所は、家賃保証会社の契約書によくあった2つの条項を「無効」と判断しました。
| 無効とされた条項 | 内容 |
|---|---|
| 無催告解除条項 | 家賃を滞納したら、催告なしに保証会社が賃貸借契約を解除できる |
| みなし明渡条項 | 一定の条件を満たしたら、部屋を明け渡したものとみなす |
最高裁は、賃貸借契約の解除が入居者の生活の基盤を失わせる重大な事態を招くことを理由に、催告なしの解除を認める条項は消費者契約法10条に反して無効だとしました。みなし明渡条項も同じく無効とされています。
つまり、次のような行為は認められません。
- 保証会社が、裁判の手続きを踏まずに鍵を交換する
- 留守のあいだに荷物を運び出す
- 「もう明け渡したものとみなす」と一方的に通告する
追い出しをされたら、ひとりで抱えないでください
鍵を変えられた、荷物を出された、という状況になったら、その場で払う相談をする前に、法テラス(0570-078374)か、お住まいの自治体の消費生活センター(消費者ホットライン 188)に連絡してください。無料または低額で相談できます。
滞納した側にも責任はありますが、それは追い出しを正当化しません。
この記事で確認できていないこと
この記事は、公表されている加盟団体の情報と、系統ごとの一般的な審査の考え方にもとづいています。次の点は確認できていないため、書いていません。
- 初回保証料と更新料の具体的な金額・料率
- 連帯保証人なしで契約できるかどうか
- 外国籍・生活保護受給・年金受給などの属性への対応可否
- 取り扱っている物件の地域と種別
- CGO加盟社間で滞納情報が共有されるかどうか(共有データベースの運用は公表されていません)
掲載内容は、公表されている情報のうち編集部が確認できた範囲にもとづきます。保証料・審査基準・対応可否は、物件や管理会社との契約内容によって変わり、各社の公式な発表がないものも多くあります。
申し込みの前に、必ず不動産会社と保証会社の書面で確認してください。この記事は審査の結果を保証するものではありません。
また、申込書に事実と異なる内容を書くことは勧めません。虚偽の申告は契約解除の理由になり、結果として住まいを失うことにつながります。
自分の属性だと、どこから当たればいいのか
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